A 私たちは本を読んでいるとき、文字を通して主人公の気持ちを感じ、嬉しくなったり、悲しくなったり、楽しくなったり、寂しくなったりします。
それは、これまでたくさんの言葉を使い、ときには顔の表情や身振りなど身体も使いながら、大切な人に気持ちを伝えてきた経験があるからです。
そして学校でひらがな・カタカナ・漢字を学び、読んで理解できるようになったからです。
実は、私たちが見ている楽譜は、作曲家からのお手紙のようなものです。
歌うことは、お話することに似ています。
強く言ったり、やさしく言ったりするように、音楽にもさまざまな表情があります。
身体を動かすことは、音楽の気持ちを全身で感じ、表現することです。
話すときに自然と顔や身体を使うように、音楽もまた、身体を通してより深く理解することができます。
たくさん歌い、たくさん身体を動かし、音楽に合わせて表現すること。
そして楽譜の読み方を学ぶこと。
それは、本を読むように、楽譜から音楽を感じ取り、自分の中でいきいきと響かせる力を育てることなのです。
当教室では、音楽の基礎を段階的に身につけていくことを大切にしています。導入期には "しおたに式ソルフェージュ®️"を通して、歌うこと・身体で感じること・聴くことを通して、音楽の土台を育てていきます。
そのあと少しずつ、ロシアの音楽教育の流れをくむソルフェージュも取り入れていきます。これは、アゼルバイジャンのピアニストである グルナラ・サファロバ氏 より教えていただいたロシア式ソルフェージュメソッドの内容をもとに、演奏へとつなげていきます。
A ピアノを演奏するときは、楽譜を見てすぐに鍵盤を押すのではなく、まずその音が頭の中で鳴っていることが大切です。
良い演奏をするためには、音の高さだけでなく、音色や強弱、どのように響かせたいのかを心の中でイメージできることが必要です。
歌うことは、その「内側で音を鳴らす力」を育てます。
A ソルフェージュは、楽譜を読む練習だけではなく、音楽を深く理解し、表現するための土台となる力を育てる学びです。
ソルフェージュを学ぶことで、たとえば次のような力が少しずつ身についていきます。
・楽譜を見て音楽を思い浮かべる力
・音と音のつながりや音楽の流れを感じ取る力
・音程やリズムを正確に聴き取る力
・歌うことを通して音楽を理解する力
こうした力は、ピアノやヴァイオリンなどどの楽器を学ぶ場合にも、音楽をより豊かに表現するための大切な基礎になります。
また、音楽を「指で覚える」のではなく、心の中で音楽を思い描きながら演奏できるようになることも、ソルフェージュを学ぶ大きな意味のひとつです。
A 桐朋学園大学附属「子供のための音楽教室」にて、長年講師を務めてこられたソルフェージュ指導の専門家、塩谷尚子先生が考案されたソルフェージュ教育法です。
遊びや身体活動を通して、歌うこと・感じること・動くことを大切にしながら、音楽の基礎力を育てていきます。
ソルフェージュというと、「音符を速く読む訓練」「受験のための難しい課題」といったイメージを持たれることもあります。
しかし本来のソルフェージュは、楽譜をただ読む力ではなく、音を心の中で鳴らし、感じ取り、表現する力を育てるものです。
しおたに式ソルフェージュ®️は
・内的聴覚(心の中で音を思い描く力)
・身体を通して音楽を感じる力
・歌いながら理解する力
・アンサンブル能力
を大切にし、音楽の土台をじっくりと育てていきます。
その積み重ねが、結果として読譜力や表現力へとつながっていきます。
コダーイは、音楽教育の出発点を「自国の民謡」とし、子どもが無理なく歌える音域と、自然な言語リズムをもつ歌から始めることを重視しました。これは、内的聴覚の形成や正確な音程感覚の育成において、非常に理にかなった方法であると考えられているからです。
しおたに式ソルフェージュ®️では、日本においてこの理念を大切に受け継ぎ、わらべうたを通して子どもたちの音楽的基礎を育てています。
わらべうたは単なる情緒的な活動ではなく、将来の読譜力や表現力へとつながる、大切な音楽の土台です。
身体を通して経験することで演奏へと繋がります。
当教室では、わらべうたを大切な柱のひとつとして取り入れています。
A まず、なぜ苦手と感じているのかを大切にしています。
音の高さや長さだけを追う読み方になっている場合、楽譜はとても難しく感じてしまいます。
楽譜を読むことは、頭の中で音楽が鳴るようになると、ぐっと楽になります。
内的聴覚や内的拍感、拍のまとまり、ハーモニー感をしっかり感じられるようになることで、楽譜は「音の記号」ではなく「音楽」として見えてくるようになります。
そのようになると、苦手意識は少しずつ薄れ、新しい曲に出会うことが楽しみへと変わっていきます。
A リズム感は、生まれつきのものではなく、育てることができます。
ソルフェージュやわらべうたを通して、内的拍感や拍のまとまりを身体で感じられるようになると、リズムは「数えるもの」ではなく「感じるもの」へと変わっていきます。
身体で自然に感じられるようになることで、演奏にも無理のない流れが生まれ、音楽にいきいきとしたリズムがあらわれてきます。
ピアノのレッスンの中にもこれらを取り入れ、歌い、動きながら、心と身体の両方でリズムを育てていきます。
楽譜が読めない初心者の方も、経験者の方も、その方の目的やペースに合わせて丁寧に指導いたします。